こんにちは、タマです。
皆さんはS&P500の年率を計算するときは何%で計算していますか?
過去のデータを見るとS&P500の年率は7%程度と言われていますが、実際のところどうなのでしょうか。
今回は1970年〜2020年までの過去51年分のデータを使って調査してみました。
S&P500のパフォーマンス
S&P500の過去51年のパフォーマンスは次のとおりです。
年 | 配当含まない | 配当含める |
1970 | 0.10 | 3.60 |
1971 | 10.79 | 14.54 |
1972 | 15.64 | 19.15 |
1973 | -17.37 | -15.03 |
1974 | -29.63 | -26.95 |
1975 | 31.38 | 38.46 |
1976 | 19.15 | 24.20 |
1977 | -11.50 | -7.78 |
1978 | 1.060 | 6.41 |
1979 | 12.31 | 18.69 |
1980 | 25.77 | 32.76 |
1981 | -9.73 | -5.33 |
1982 | 14.77 | 21.22 |
1983 | 17.26 | 23.13 |
1984 | 1.38 | 5.96 |
1985 | 26.36 | 32.24 |
1986 | 14.62 | 19.06 |
1987 | 2.04 | 5.69 |
1988 | 12.39 | 16.64 |
1989 | 27.25 | 32.00 |
1990 | -6.56 | -3.42 |
1991 | 26.30 | 30.95 |
1992 | 4.48 | 7.60 |
1993 | 7.07 | 10.17 |
1994 | -1.56 | 1.19 |
1995 | 34.13 | 38.02 |
1996 | 20.26 | 23.06 |
1997 | 31.01 | 33.67 |
1998 | 26.67 | 28.73 |
1999 | 19.53 | 21.11 |
2000 | -10.14 | -9.11 |
2001 | -13.04 | -11.98 |
2002 | -23.37 | -22.27 |
2003 | 26.38 | 28.72 |
2004 | 8.99 | 10.82 |
2005 | 3.00 | 4.79 |
2006 | 13.60 | 15.74 |
2007 | 3.52 | 5.46 |
2008 | -38.49 | -37.22 |
2009 | 23.65 | 27.11 |
2010 | 12.63 | 14.87 |
2011 | 0.10 | 2.07 |
2012 | 13.29 | 15.88 |
2013 | 29.43 | 32.43 |
2014 | 11.54 | 13.81 |
2015 | -0.73 | 1.31 |
2016 | 9.54 | 11.93 |
2017 | 19.42 | 21.94 |
2018 | -6.24 | -4.41 |
2019 | 28.88 | 31.74 |
2020 | 16.26 | 18.38 |

今回は配当を含まない場合と含めた場合の2種類算出しました。
過去51年間の年平均成長率は下記のようになります。
- 配当含まない:7.54%
- 配当含める:10.76%
上記データを見ると確かに年平均成長率は7%前後ですが、単年で見たときに7%になる年なんてほとんどないことがわかります。
単年の年率
S&P500の年率は7%と言われていますし、実際に過去51年間のデータでもそれくらいの数値になります。しかし、単年でみたときに7%だったことは1993年の7.07%の1回しかありません。
ということで、±3%を考慮して年率4〜10%だった年を調べてみました。
- 1992年:4.48%
- 1993年:7.07%
- 2004年:8.99%
- 2016年:9.54%
※配当含まない
なんと±3%でも過去4回しかありませんでした。
もし「S&P500の年率は7%だ!!!」としか認識していないとS&P500の値動きの大きさに驚いてしまうかもしれません。
S&P500はプラスになる年のほうが多い
グラフを見るとわかりますが、S&P500はプラスになる年のほうが多いです。
リターンがプラス | リターンがマイナス | |
配当含まない | 39回 | 12回 |
配当含める | 41回 | 10回 |
したがって、単純な勝率だけを見ると配当を含まない場合で76%、配当を含めた場合で80%という素晴らしい数値になります。
これを個別株だけで達成しようと思うとかなり大変ですよね。
さすがS&P500です。
S&P500が2年連続マイナスになるのは稀
さらに言うと、S&P500が2年連続マイナスになったのは過去51年間で2回しかありません。
1973年:-17.37%
1974年:-29.63%
2000年:-10.14%
2001年:-13.04
2002年:-23.37%
※配当含まない
2000年〜2002年は3年連続マイナスなので分けて考えるべきかもしれませんが、それでもS&P500がマイナスで終わった次の年はプラスになる可能性が非常に高いことがわかりました。
最高年率と最低年率
最後に過去51年間の最高年率と最低年率を確認してみましょう。
最高年率 | 最低年率 | |
配当含まない | 34.13%(1995) | -38.49%(2008) |
配当含める | 38.46%(1975) | -37.22%(2008) |
単年で30%動くというのはすごいですよね。
「S&P500に集中投資だ!」と考えている方は1年でこれだけ下落する可能性があるということを覚悟しておいたほうが良さそうです。
単年で20%以上動いた年
S&P500が単年で20%以上動いた回数は下記のとおりです。
- +20%:13回
- −20%:3回
※配当含まない
これを見ると1年間で±20%動くのはそこまで珍しいことではないことがわかります。
まとめ
- 単年のS&P500のリターンは年平均成長率から大きく乖離する
- S&P500はプラスになる年のほうが圧倒的に多い
- S&P500が2年連続マイナスになる可能性は低い
- S&P500が±20%動くのは普通のこと
年率7%はあくまでも平均なので今回の結果になるのは当然のことではありますが、実際にデータを見るとS&P500がどういう指数なのかわかってきますね。
これから先どのような値動きになるのか想像できませんが、ドッシリと構えて長期的に向き合っていきたいです。

※参考データはこちら