こんにちは、タマです。
高校生の中には奨学金を借りるのを迷っている人もいると思います。特に多額の奨学金を借りてしまっても大丈夫なのかなと不安に思うでしょう。
奨学金について調べてみると、必要のない奨学金は借りるべきではないという意見もあります。
しかし、奨学金を640万円借りた私の意見は「借りれるだけ借りておけ!」です。
今回はその理由について解説します。
奨学金は借金
奨学金は簡単に言うと借金です。当然ながら借りたものは返さなくてはいけません。中には返済不要の給付型のものもありますが、ここでは貸与型について扱います。
借金の嫌なところは利息でしょうか。では、奨学金の利息について調べてみましょう。
奨学金の利息
令和元年度3月に貸与が終了した人の利率は、利率固定方式で0.07%、利率見直し方式で0.002%です。▷参考:利率-JASSO
仮に利息ありの奨学金を600万円借り、このときの利率が0.07%として計算してみます。すると20年で約4万円の利息が発生します。これは1年あたりで考えると2,000円程度ですね。皆さんはこの金額をどう思いますか?
私は「めっちゃ安いじゃん!!」って思いました。確かに600万円返済していくことは簡単ではありません。しかし、600万円借りたとしても利息はこの程度なのです。年間で考えれば飲み会1回分もないくらいです。
優しい借金
奨学金の利息について調べてみると、奨学金の利息自体はそんなにひどいものではないということがわかります。貸与額が少なければ利息も減りますから、ほとんどないと言っても良いくらいのレベルかもしれません。
つまり、奨学金は借りた分を返すという認識で問題ないと思います。
借りれるだけ借りておけ!
では、奨学金を借りれるだけ借りておいたほうが良い理由について解説していきます。
使わなかった分は残す
非常に単純な話ですが、とりあえず借りれるだけ借りておいて、余ったら残しておけばいいだけです。残した分は大学を卒業した段階で返済に充てても良いですし、資産運用等に活かすのも効果的でしょう。
余ったら貯金にする。ただそれだけのことなので、借りない理由がないと思います。
奨学金の目的
奨学金というのは借りなければ学校に通うのが難しいからこそ借りるものですよね?
それなら学校に通える環境を整えることが最優先です。奨学金を少ししか借りなかったせいで学費が払えなくなり、学校に通えなくなってしまっては意味がありません。
人によっては奨学金+アルバイトで学費を払おうとしている人もいると思いますが、私はおすすめしません。なぜなら奨学金を借りるだけで解決するからです。
それプラスαでアルバイトをするのはもちろん自由です。余った分は残しておけばいいだけなので。
しかし、学費を払うためにアルバイトをしなければいけないという環境は非常に危険です。アルバイトができなくなると学校に通えなくなってしまいます。
アルバイト頼りは危険
実際に、2020年のコロナウイルスの影響で学生のアルバイト収入がなくなり、大学に通えなくなってしまった人がいます。この原因はアルバイト収入に頼ってしまったからです。これがどれだけ危険なことかわかりますよね?
非常に利率が低い奨学金を借りずに、負担やリスクの大きいアルバイトに頼ってしまう。これでは何かあったときに対応できません。
そうならないように奨学金はとことん借りましょう。
繰り返しますが、余ったら使わずに残しておけばいいのです。
返済額よりも気にすべきこと
奨学金は借金ですから、いくら利率が低いといってもちゃんと返せるか不安になりますよね。人によっては全部学費や生活費で使ってしまい、1円も残らないという人もいるでしょう。
私も640万円の奨学金を借りましたが、600万円は学費に、残りはPCの購入費等で使ってしまったのでほとんど残っていません。
しかし、ちゃんと返せるかどうか不安になってしまうのは果たして奨学金のせいなのでしょうか。
それって奨学金の問題?
確かに20年間も月々数万円払っていくのは大変です。奨学金がなければもっと楽な生活ができるでしょう。
しかし、ここで気にするべきことは奨学金の返済額ではなく、あなた自身の収入ではないでしょうか。極端な話、収入が数千万円あれば奨学金の返済なんて楽勝ですよね。
奨学金を借りた時点で月々の返済額はなんとなくわかるのですから、社会人になってからお金が足りないといって騒ぎ出すのはおかしな話です。
奨学金の返済が不安に思うのであれば、収入を増やす努力をすべきです。
何のために進学するのか
奨学金は大学(短大、専門学校)に通うために借りるものですよね。それなら、大学に通う目的はそもそもなんでしょうか。みんなが進学しているからですか?なんとなくですか?
奨学金を借りるということは、少なくとも借りなければ大学に通うことが難しいわけです。そのような状況から進学するのですから、大学に通う目的はしっかりと明確にしましょう。その目的を決めた上で、奨学金を使ってまで通う必要があるのかを考えてください。
大学では遊んでばかり、卒業後は収入が少なくて奨学金の返済に困ってしまう。
これは自業自得ですよね。奨学金のせいではありません。
大学に進学するメリット
上記の内容がわかっていても不安になりますよね。それなら、奨学金を借りてまで大学に行く必要があるのか考えてみましょう。
賃金格差
大卒と高卒ではどうしても収入に差があります。
令和元年賃金構造基本統計調査によると、大卒・大学院卒と高卒の賃金格差は以下の表のようになっています。※男性のデータです。
年齢 | 大学・大学院卒(千円) | 高卒(千円) |
~19歳 | – | 182.7 |
20~24 | 229.2 | 203.0 |
25~29 | 266.4 | 233.4 |
30~34 | 321.8 | 258.8 |
35~39 | 376.6 | 284.9 |
40~44 | 429.5 | 309.4 |
45~49 | 475.8 | 333.8 |
50~54 | 535.2 | 348.1 |
55~59 | 522.9 | 349.2 |
60~64 | 385.1 | 259.7 |
65~69 | 362.2 | 230.9 |
表を見るとわかるように、50~54歳の賃金格差がとても大きいですね。賞与や退職金を含めて考えると、生涯賃金で4,000万円くらいの差があるかもしれません。当然ながらこのデータは平均値ですから、必ずしもこうなるわけではありません。業界や企業規模によっても大きな差があります。
しかし、現状では「学歴」によって生涯賃金に大きな差があることは明らかなわけですから、奨学金を借りてでも大学に進学したほうがお得だと言えそうです。
選択肢
高卒で就ける仕事は大卒でもできますが、大卒の仕事は高卒ではできません。
今では学歴を重視しない企業も増えてきましたが、それでも大卒を条件にしている企業は山ほどあります。それを考えるとやはり大卒という学歴はないよりあったほうが良いと言えるでしょう。
また、高校生の時点で自分のやりたいことが明確に決まっている人は少ないですよね。その場合は、大学での学びを通して、自分のやりたいことを見つけていくのも良いでしょう。
大学という環境が自分の選択肢を広げてくれます。
まとめ
- 奨学金の利息は無視できるレベル
- 余った奨学金は使わずに残しておく
- 返済できるか不安なら収入を増やす努力をする
- 自分の目的を明確にする
今回は奨学金は借りれるだけ借りておいたほうが良いということを解説しました。
奨学金は借金ですから、不安に思う気持ちはよくわかります。
しかし、奨学金の額よりも気にするべきことがたくさんあるので、それを見失わずに頑張ってほしいです。