ぽんこつぼーいタマです。
米国以外の経済大国である中国とインドは、投資先として魅力的なのかどうかを調べてみました。
中国とインド
まずは中国とインドについてです。
人口
世界の人口ランキングは以下のようになっています。
順位 | 国 | 人口(人) |
1位 | 中国 | 13億9273万 |
2位 | インド | 13億5262万 |
3位 | アメリカ | 3億2669万 |
4位 | インドネシア | 2億6766万 |
5位 | パキスタン | 2億1222万 |
10位 | 日本 | 1億2653万 |
皆さんもご存知だとは思いますが、中国とインドの人口は圧倒的です。
人口増加率
次に人口増加率を見てみましょう。
国 | 増加率 |
中国 | + 0.5% |
インド | + 1.0% |
アメリカ | + 0.5% |
日本 | – 0.2% |
中国は世界一の人口でありながら人口増加率もプラスなのです。インドは1.0%もプラスです。日本はマイナスなので、人口がさらに減少していくことがわかりますね。
GDP
続いてGDPを見てみます。
GDPとは国内総生産のことで、1年間同じ国に住んでいる人々によって新たに生産されたモノやサービスの付加価値のことです。ごく簡単にいうと国内で商品を買ったり、家を建てたりして使われたお金の総計ともいえます。
SMBC日興証券
国 | GDP(兆米ドル) |
アメリカ | 22.32 |
中国 | 15.27 |
日本 | 5.41 |
ドイツ | 3.98 |
インド | 3.20 |
アメリカが世界一の経済大国なのがわかりますね。上位5位には中国、インドもしっかりランクインしています。
GDP成長率
GDPがわかったので、次はGDPの成長率を見ていきます。
国 | 成長率 |
アメリカ | 2.9% |
中国 | 6.6% |
日本 | 0.8% |
ドイツ | 1.5% |
インド | 6.8% |
経済大国アメリカは毎年2.9%も伸びていることがわかります。さすがですね。
日本の伸び率は0.8%なので、いずれはGDPでもドイツに抜かされそうです。
一番の注目ポイントはやはり中国とインドです。圧倒的な伸び率で経済が成長していることがわかります。
振り返り
上記データを見ると、中国とインドは投資先として魅力的なのではないか?と思いますよね。
アメリカは世界一の経済大国なのでそこと比べてしまうと微妙かもしれませんが、日本と比べたときの成長率は非常に魅力的に感じます。
中国株・インド株は爆上げするか
ここからは株について見ていきたいと思います。
上海総合指数
上海総合指数を見てみましょう。
中国を代表する株価指数。上海証券取引所に上場する人民元建てのA株(中国本土の投資家および適格海外機関投資家のみ取引できる)および米ドル建てのB株(中国本土の投資家以外の投資家でも取引できる)で構成されている時価総額加重平均指数。基準日である1990年12月19日の時価総額を100として算出される。
野村證券

このチャートを見ると株価が上がっているとは言えませんよね。リーマンショック前の最高値は更新できていません。
香港ハンセン株価指数
上海総合指数以外の中国の代表的な指数である香港ハンセン株価指数を見てみます。
ハンセン指数とは、香港市場全体の動きを表す代表的な株価指数のことです。香港証券取引所の主要な33銘柄を対象に、1964年7月31日を100として時価総額の加重平均で算出しています。
SMBC日興証券

これは右肩上がりですね。さらなる最高値更新も期待できそうです。
S&P BSE SENSEX
次にインドの指数を見てみます。
S&P BSE SENSEXは、ボンベイ証券取引所に上場しているインドを代表する流動性が高く、財務状況の健全な大型株式30銘柄で構成されています。なお、ボンベイ証券取引所は、1875年に設立されたインドを代表する証券取引所で、2016年11月1日現在、5,373社が上場しており、上場企業数では世界最大の証券取引所であると言われています。
投信資料館

こちらのチャートは綺麗な右肩上がりですね。投資先として良さそうな感じがします。
インドに投資
それでは、実際に投資をするときのことを考えてみましょう。
まずは株価的に良さそうだと思われるインドについてです。
iシェアーズ・コア S&P BSE SENSEX インディアETF
こちらのファンドはS&P BSE SENSEX連動型です。ブラック・ロック社のものですね。
運用実績
このETFの運用実績を確認してみましょう。

10年の平均リターンが1.39%しかありませんね。設定来でみても3.32%しかありません(設定日は2006年)。
右肩上がりの株価の割には微妙な成績です。
パフォーマンス推移

やはり上がっていませんね。

これなら米国株で十分だね…
どうしてこのようなリターンになってしまうのでしょうか。
為替の影響
SENSEX指数はインドの経済指数ですから、扱われる通貨はインドルピーです。一方、上記ETFは米ドルで運用されます。

インドルピーと米ドルの関係を見てみると、右肩下がりなのがわかります。
株価的には良さそうに思えましたが、このようにマイナー通貨の為替の影響を受けてしまうのはちょっと怖いです。
国民一人当たりGDP
先ほどGDPについて紹介しましたが、実際は国民一人当たりGDPのほうが重要です。
GDPは国全体の数値なので、人口が多い国ほどGDPが高くなるのは当然ですよね。
国 | 国民一人当たりGDP(米ドル) |
アメリカ | 62,887 |
日本 | 39,290 |
インド | 2,010 |
アメリカの国民一人当たりGDPは約680万円、日本は約420万円です。
一方、インドは約22万円です。
インドは国全体で見ると経済大国といえますが、国民の平均的な水準は非常に低いことがわかります。
振り返り
国全体で見たときの投資先としては良さそうに思えましたが、その中身をよく見るとあまり魅力的だとは思えませんね。
為替の影響も考えると、わざわざインドにこだわらなくてもいいような感じがします。
中国に投資
では、中国に投資する場合を考えてみましょう。
iシェアーズ・コア MSCI チャイナETF
こちらのファンドはMSCI チャイナ・インデックス連動型で、インドETFと同じくブラック・ロック社のものです。
運用実績
運用実績を確認してみます。

こちらは設定来で二桁成長ですね(設定日は2001年)。

このETFは米ドルに対して安定している香港ドルで運営されているため、先ほどのような為替の心配は少ないです。
パフォーマンス推移

パフォーマンス推移を見ると綺麗に上がっていますね。

このETFなら長期投資としてもありかも?
この成績なら投資先としても悪くはないかもしれません。
国民一人当たりGDP
インドと同じように国民一人当たりGDPについて調べてみます。
中国の国民一人当たりGDPは9,770米ドルなので、約105万円ですね(THE WORLD BANK)。
インドと同じように決して良いとは言えない数値です。
振り返り
インドと同じように心配な点はありますが、これから改善していけば投資先としても悪くはなさそうです。
まとめ
今回は中国株とインド株について調べてみました。皆さんはこれを見てどう思いましたか?
私は「米国株でいいや」と思ってしまいました。
人口の増加率やGDP成長率は魅力的ですが、中身が伴っていないと投資先としては不安です。実際に株価は思ったよりも上がっていなかったですよね。
ただし、日本もどんどん悪化していくでしょうから、日本だけに絞るというのも少し不安です。今後も引き続き注目していきたいと思います。
※この記事はロジャーパパ米国株投資さんの動画を参考にして作成しました。非常にわかりやすく解説されているためおすすめします。動画はこちら。