ぽんこつぼーいタマです。
今回は米国高配当ETF「SPYD」についてまとめました。
SPYDとは
SPYDとは高配当な米国株を集めたETFです。正式名称は「SPDR ポートフォリオ S&P500 高配当株式ETF」です。
※2020年5月11日
配当利回りの高い上位70銘柄に分散されています。通常は80銘柄に分散されますが、現在は70銘柄に減少していますね。
また、通常は1月と7月に銘柄組み換えがあるのですが、今回は4月に緊急の銘柄組み換えを行っていたようです。
こうしたステート・ストリート社の素早い対応は非常に評価できるのではないでしょうか。
組入銘柄
現在の組入上位銘柄を紹介します。
銘柄 | 業種 | 保有比率 |
ギリアド・サイエンシズ | 医療 | 2.56% |
ゼネラル・ミルズ | 一般消費財 | 2.27% |
デジタル・リアルティ・トラスト | 金融 | 2.26% |
クラウン・キャッスル・インターナショナル | 金融 | 2.14% |
アッヴィ | 医療 | 2.11% |
カーディナルヘルス | 医療 | 1.98% |
クラフト・ハインツ | 一般消費財 | 1.93% |
ファイザー | 医療 | 1.92% |
ドミニオン・エナジー | 公益事業 | 1.89% |
ベライゾン・コミュニケーションズ | 通信 | 1.88% |
※組入銘柄はステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズより
※銘柄情報はヤフーファイナンスより
保有比率が変動することはありますが、1つの銘柄に大きく偏っているということはなさそうです。保有比率1位のギリアドでも約2.5%程度です。
業種別構成比率
現在の業種別構成比率を紹介します。
業種 | 保有比率 |
不動産 | 18.14% |
金融 | 13.45% |
エネルギー | 12.65% |
生活必需品 | 11.43% |
公益事業 | 11.05% |
ヘルスケア | 8.58% |
素材 | 7.21% |
一般消費財・サービス | 6.30% |
コミュニケーション・サービス | 6.15% |
情報技術 | 5.03% |
「不動産」「金融」「エネルギー」の割合が大きいです。これだけで全体の44%以上を占めています。銘柄は分散されていますが、セクターは偏っていることがわかりますね。
SPYDは、S&P500のうち、特に高配当な銘柄の上位80社(現在は70社)を集めているため、セクターが高配当な企業群に偏ってしまいます。
SPYDのメリット・デメリット
SPYDのメリット・デメリットを紹介します。
メリット
1.高配当
SPYD以外にも米国の高配当ETFは存在しますが、その中でも特に分配金利回りが優れているのがSPYDです。高配当な銘柄を選んで組み入れているので、当然といえば当然ですね。
ある程度分散されているのに4~6%の利回りがあるのはすごいです。他の高配当ETFよりも1~2%ほど高いです。
2.手軽に購入
SPYDに限らず、米国ETFは手軽に購入できます。
楽天証券の場合、検索ボックスに「SPYD」と入力し、あとは株数等を指定して購入ボタンを押すだけ買えてしまいます。ほんの数クリックです。
ETFは1株からでも購入できるので、少ない資金で買えるのは良いですよね。特にコロナショックで暴落した今は、比較的買いやすい価格になっています。
3.経費率の低さ
経費率は0.07%で非常に低コストです。これで利回りも優れているため、経費率0.07%を差し引いても十分な利益が期待できそうです。
デメリット
1.暴落に弱い
SPYDは高配当銘柄を重視していることもあって、不安定な銘柄が多く入っています。そのため、今回のようなコロナショックの影響をとても受けやすいです。
また、SPYDは均等ウェイトなので、大型株、中型株、小型株がそれぞれ均等に組み入れられています。よって、小型株の影響も強く受けてしまうため、今回のような状況になると暴落しやすいです。

こちらは2015年からのチャートです。
青:SPYD、赤:HDV、橙:VYM
暴落前までは比較的好調に推移していましたが、暴落が起きるとHDVやVYMの下落以上に大きく下げていることがわかります。
2.歴史が浅い
SPYDは2015年に設定されたため、まだ歴史が浅いです。
他の高配当ETFは過去のリーマン・ショックなどを乗り越えた経験がありますが、SPYDにはそれがありません。よって、今後どうなるかは少し未知数なところがあります。
まとめ
他の高配当ETFよりも値動きが激しいことがわかりました。しかし、これは安いときに買えるチャンスでもあるので、考え方によってはメリットにもなるかもしれません。
SPYDの構成セクターは非常に個性的なため、他のETFとの組み合わせによる運用が良いかもしれません。